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今いるクマは、パンダをいれて8種類。
哺乳綱 食肉目(ネコ目) クマ科、そのあとに○○属っていうそれぞれの種類がつくのが正式な名前なんだよ。
大きい順に紹介してくね。
大きさはハンティング・レコードっていうアタマの大きさの順番で、平均は生きてるオトナのクマではかった大きさだよ。
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ヒグマ属 |
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学名 Ursus arctos
英語名 Brown bear
体長2.0〜3.0m・体重400〜650kgくらい。
中には3.2メートル1100kgなんてヤツもいたんだって。
月の輪の10倍以上、でっかくなっちゃうんだねぇ。
アメリカのハイイログマ(グリズリー)や、コディアックグマ(アラスカヒグマまたはアラスカアカグマ)、カムチャッカのベーリングヒグマ、中国のマンシュウヒグマ、北海道のエゾヒグマはみんなこのヒグマの仲間なんだよ。
みんな北のほうに棲んでるんだけど、中でも寒いところにいるせいか、コディアックグマはとってもジャイアント。
ギネスブックにのってる世界一おっきい飼われていたクマはこのコディアックグマのゴリアテくんで、肩高1.5m、体重900kgもあったんだって。
みんな割合気性があらくって、肉食がメイン。サケも食べるよ。
おとなになると、走る速さは時速48kmくらい。
足の速い子だと時速60kmで走れるんだ。
でも重くって木登りはニガテなんだ。
写真のエゾヒグマはヒグマの仲間なんだけど、日本製だからかそんなに大きくはないんだよ。
だいたい300kg〜400kg、おっきくっても450kgくらいなんだって。
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ホッキョクグマ属 |
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学名 Ursus maritimus
英語名 Polar Bear
おなじみシロクマ・ポーラベア(北極熊)。
平均の体長2.0〜2.5m・体重400kg〜500kgくらい。
写真見るとわかるけど、アタマはヒグマよりちっこいんだけど、体はおっきくって野生だと800kgくらいになるのもいるとか。
おっきいのだと3.4m、1200kgなんていうのもいたんだって。
ヒグマよりおっきくなっちゃうんだねぇ。
ふだんは半分水の中で暮らしてるんだよ。
アザラシとかセイウチを食べちゃったり、一番狂暴で肉食メイン。クマの中でも一番後から生まれた新しい種類なんだ。
20万年くらいまえの氷河期に、北極にたどりついたヒグマが寒さとかまわりの環境にあわせて進化したとも言われてるんだって。
毛は白いんだけど、肌は真っ黒なんだ。寒い北極に棲んでいるから、お陽さまの光を吸収しやすいように黒いんだって。
寒さにたえられるように、冬は脂肪も10センチくらいのあつさになるし、毛も保温性がいいようにまんなかが空洞になっているんだって。
その分あつい夏はにがてでバテバテになっちゃうんだよ。
アザラシを取るときに、自分の黒い鼻(吻=ふんっていうんだよ)をかくして気配をけしたり、氷にまぎれるくらいおりこうさん。
だからエスキモーやシベリアにはシロクマを狩猟の神さまにしている人たちもいるんだ。
ふだんはオスもメスも1匹でくらしていてずうっと流氷といっしょに海の上を旅しているんだ。
冬ごもりをするのはおなかに赤ちゃんがいるお母さんグマだけ。
赤ちゃん産むときは秋になると陸地にもどってきて、雪のつもってるとこに穴ほって冬ごもりして、赤ちゃん産んでそだてるんだよ。
春になると穴からでてきて2年くらいは赤ちゃんはお母さんとくらすんだ。
泳ぐのがとくいで、時速4〜6.5kmくらいで、何キロでも泳ぐし潜ることもできるんだ。
120kmも沖にいたり、ときどき流氷に乗ってとんでもないところまで行っちゃったりするシロクマもいるんだって。
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アメリカグマ属 |
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学名 Ursus americanus
英語名 American Black Bear
体長1.5〜1.8m・体重120〜270kgくらい。
クロクマとも呼ばれてるよ。北アメリカにすんでるんだよ。
アメリカのをまとめてクロクマっていうけど、クロアメリカグマ、シロアメリカグマ、クイーンシャルロットクロクマ、クリイロアメリカグマ、アオアメリカグマ、ニューファウンドランドクロクマ、オリンプスクロクマ、フロリダクロクマとか16種類(学名のUrsus
americanusのあとに、altifrontalis、amblyceps、americanus、californiensis、carlottae、cinnamomum、emmonsii、eremicus、floridanus、hamiltoni、kermodei、luteolus、machetes、perniger、vancouveriってつくんだ)もいるんだよ。
棲んでるところとか毛の色(5種類)がチョコレート色とか褐色とか青みががった茶色とかでお名前もちがうんだって。
メキシコみたいな南のほうにも棲んでる子がいるんだよぉ。
かしこくって器用な子たちで、ビンのふたや缶を空けたり、自動車や家のトビラを開けたりしちゃうこともあるんだ。
クマの中でもおとなしくって、木登りしたりすっごい身軽なの。
木の実や、木の皮、果実、ザリガニとかをよく食べるんだ。
果実大スキだからジャムとかもスキなんだって。
食べるものがないときはシカを獲って食べることもあるんだよ。
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ナマケグマ属 |
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学名 Melursus ursinus
英語名 Sloth bear
体長1.4〜1.8m・体重55〜160kgくらい。
夜行性で、インドからスリランカに棲んでる毛のながくってボサボサなクマ。
ナマケモノっていう動物みたいに10cmもある長いツメで木にぶらさがったり、赤ちゃんをおんぶしたりできるんだよ。
おんぶするのはまわりにトラとかヒョウとか危険な動物がいるから、赤ちゃんまもるためで生まれてから半年くらいはずうっとおんぶしてるんだって。
毛が長くって胸に白いミカヅキがついてる子もいるんだよ。
お花やハチミツをよく食べてるからミツクマともいうらしい。
名前はミツクマなんだけど、一番スキなのはシロアリなんだって。
すっごい鼻がよくって、地面の下シロアリもみつけちゃうんだ。
器用に舌をアリの巣につっこんですいこんじゃって食べるんだ。
シロアリなんかよりぜったいサケとか木の実のがおいしいよね!
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メガネグマ属 |
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学名 Tremarctos ornatus
英語名 Spectacled bear
体長1.3〜2.1m・体重はメスが30kg〜70kg、オスが130kg〜200kgくらい。
南アメリカ・アンデスの子。
ベネズエラからボリビアにかけてのアンデス山脈、ペルー、ブラジルあたりまでいるみたいだけど、すんごく数が少ないんだよ。
大事にしよう!!
木登りがうまくって、くだものとか植物質のものが大スキでよく食べるんだ。
目のまわりが白い毛でかこまれていて、それがメガネみたいに見えるからメガネグマっていうんだって。
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ヒマラヤグマ属 |
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学名 Ursus arctos isabellinus
英語名 Himalayan brown bear
体長1.5〜2.0m・体重100kg〜180kgくらい。
ツキノワグマとかアジアクロクマともいうんだよ。
名前どおりネパールからヒマラヤ、インド、中国あたりに棲んでるアジア産。
毛が黒くって胸にツキノワの形の白い毛があるのが特徴なんだ。
雑食でふだんはくだものやミツバチの巣とか食べてるけど、牛とかお肉、お魚を食べることもあるんだよ。
あまいカキの実は大好物なのだぁ。
ゴゲたちツキノワグマは、このヒマラヤグマの仲間でニホンツキノワグマっていうのがほんとうのお名前なのだな。
体長1.1m〜1.3m・体重40〜130kgくらい。
体重100kg超えるのはめずらしいくらいなんだよ。
ほかの子たちにくらべると全体にちっこいんだよねぇ。
ニホンツキノワグマとヒマラヤグマってよく似てるんだけど、ヒマラヤグマのほうが寒いところに棲んでるから、毛がちょっと長いんだ。
特に首のまわりの毛がもこもこしてたらヒマラヤグマだからねぇ。
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マレーグマ属 |
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学名 Helarctos malayanus
英語名 Malayan sun bear
体長1.0〜1.4m・体重25〜65kgくらい。
名前どおりマレー半島の子。中国南部から東南アジアにかけてすんでるんだ。
英語だと、サンベア。太陽のクマだって。ハチミツも大スキだから、ハニーベアって呼ばれることもあるんだ。
木の上に台みたいなのを作ってくらしてて、クマん中で一番小さいのがこの子。
鳥とか、ネズミとか、果物を食べるんだよ。でもホントは、ハチミツよりハチの子がスキなんだって。
ツキノワみたいな白い胸毛があるんだよ。
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ジャイアントパンダ属 |
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学名 Ailuropoda melanoleuca
英語名 Giant panda
体長1.7m・体重100〜150kgくらい。
動物園で人気のパンダ。大熊猫とかシロクロクマとかも呼ばれてるよ。
大きさはナマケグマくらいだよね。
でも、ちょっとほかのクマとはちがう子だから番外編あつかい。
上にも書いたけど、まえはレッサーパンダとおんなじアライグマ科だと思われていたんだよ。
レッサーパンダっていう名前は、「ニガラポンヤ」っていうネパール語の「竹を食べるもの」っていう言葉からついた名前なんだって。
んでもってパンダもおんなしように竹を食べてたから仲間だと思われたんだよね。
でも遺伝子っていうのの研究が進んできて、よ〜くしらべたらアライグマよりクマとお友だちだったんだって。
それでいまはクマ科パンダ亜科ジャイアントパンダ属っていう種類になっているんだ。
でも、中国では今でも食肉目ジャイアントパンダ科っていう分類をしているんだよ。
好物は笹の葉っぱ。なが〜いツメと、てのひらのつけねに6本目の指みたいなのが発達してて、笹をじょうずに持って食べるんだよ。
パンダっていう名前もネパール語の「竹を食べるもの」っていう言葉からつけられたんだっていわれてるんだ。
ほとんどが中国中西部にある保護区に棲んでるんだけど、ときどき人家のそばまででてくるノラのパンダもいるんだって。
動物園で見るとタイヤの上でころころしたり、体は重いけど身は軽いよねぇ。
ほかのクマは春先に赤ちゃんを産むんだけど、パンダは夏のおわりころ産むんだ。
お母さんパンダがエサにする笹が夏にはいっぱい育つからなのと、赤ちゃんが乳ばなれする春先にやわらかい竹の子があるからなんだって。
いっぱい食べるといっぱいお乳が出て赤ちゃんも元気に育つんだよね。
笹は1年中あるから、冬ごもりもしないんだよ。
笹を食べるようになったのも、寒い氷河期に食べるられのが笹しかなかったからなんだって。
パンダもクマとおんなしでいっぺんに2〜3頭の赤ちゃんを産むんだけど、一度に育てられるのは1頭だけなんだよ。
だからあんまりふえないんだね。
日本にはじめてパンダがきたのは30年くらいまえ(1972年)で、「ランラン」と「カンカン」というお名前の2匹だったんだって。
んでももっとまえ、50年くらいまえの『白蛇伝』っていうアニメにパンダがでていたんだけど、そのころは仙人が住むお山にいるまぼろしの動物みたいなあつかいだったんだって。
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